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2017-08

富士見町でロシアの皆さんとハイキング&キャンプ! - 2016.11.15 Tue

秋の富士見町を舞台に、Yatsugatake Fujimi Trail(YFT)プロジェクト 秋のハイク&キャンプツアーを行いました。
「その最大のアウトプットは何?」と聞かれたら、この写真を掲げます。
ぼくのテントを秘密基地に、ここで初めて出会ったロシア、東京、富士見町の子供達の笑顔です。

自然の中を歩くこと、テントで過ごすこと。それが国境や地域の壁を超えてコミュニケーションを生む。
ぼくが、北欧のラップランドと呼ばれるエリアのロングトレイルの旅で経験したことが、少しだけ再現できたとしたら、こんな嬉しいことはありません。

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この町には、正直、壮大なランドスケープや日本を代表する著名な神社仏閣はありません。
でも資源は、本当に無いのでしょうか?視点を変えたら、宝の山かもしれません。富士見町にそういう可能性を感じています。

4000年前から人が住み続ける自然。南アルプスの北端から八ヶ岳に広がる伸びやかな地形。縄文の時代には東西貿易のクロスロードとして、またアララギ派の文学を受け入れてきた人々の気持ち。
八ヶ岳連峰の稜線に続く里から中間山間地に続く伸びやかな地形には、険しさや高さへの畏怖を感じさせる圧迫感よりも、自然や歴史との一体感を感じます。そこで、これらをこの町の財産として、「歩く旅」の舞台に設定したいと思いました。

海外では、欧州や米国の大陸を、テントや食料を背負って、何日も何週間も歩き続ける旅は、ハイキングと呼ばれます。日本でいう、例えば、南北八ヶ岳や北アルプスの一般登山道を縦走する山旅もハイキング。里地里山をのんびり歩くのも、ハイキング。ハイキングとは、奥の深い言葉ですね。

この「ハイキング」の奥の深さを根底に据えて、富士見町の里地里山をハイキング&キャンピングでゆく「小さな旅」を企画しました。その旅の要素は、歩き、テントを張り、火を起こして夜を過ごすこと。そして、その行為を受け入れてくれる八ヶ岳の自然と富士見町の皆さんがいること、です。
敢えて、八ヶ岳のピークハントや稜線を行く縦走登山とは区別し、富士見町にずっと昔からある自然と人が共にある素晴らしい時間を、町外の方達と共有したい。そのために、この方法を試す意義があると思ってきました。海外の皆さんには、どう感じてもらえるでしょうか。

今回、日本に暮らすロシア・ウクライナの方10名をゲストに迎え、地元有志7名を旅の「サポーター」として、一泊二日、テントで泊まる小さな旅を行いました。その様子です。

この取り組みは、2016年11月6日の信濃毎日新聞朝刊にも掲載頂きました。
取材頂いた植松記者に御礼申し上げます。

信濃毎日新聞記事は、こちら。

2016年11月5日 (DAY1)
富士見駅で集合したゲストと合流した富士見町の有志。富士見パノラマスキー場山頂駅から、入笠山を経て大阿原湿原へのハイキングを楽しんだ後、下山。立場川キャンプ場にテントを張り、富士見高原ファームさんから購入した富士見町の鹿肉、地元産の野菜を焚き火で焼いて、味わいました。焚き火会には、地元サポーターのご家族も参加し、総勢で約30名となりました。
夜のテント泊では、数日前には八ヶ岳の稜線を白くした雪が降る季節だけに、夜は少し寒いと感じられたようです。

ジオパークとしてUNESCOに登録された入笠山。地元の方に解説して頂きました。
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入笠山山頂にて。最高の青空と360度の眺望に恵まれて、みなさん、大喜びです!
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途中、子供達にルートを見つけるミッションを与えました。小さな探検家が、笹を掻き分けて進みます!
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ひっそりと静かな大阿原湿原。湿原としては後期にあり乾燥が進みつつありますが、その様子は、日本離れしていると驚きの声もあがりました。
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皆さん、朝早く集まってくださったことを思うと、距離的には、手頃だったでしょうか。
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夜は、焚き火を起こして、富士見町の食材を味わいました。
ダッチオーブンでグリルした野菜、鹿肉の煮込み。
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そして豪快な鹿肉のロースト。
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30人近い皆さんもお腹いっぱいになったようで、よかったです。
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焚き火を囲む夜が更けていきます。おやすみなさい。
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DAY2
この日は、朝食を済ませたら、富士見高原エリアを使って、数百年前に遡って富士見町の歴史をたどった後、南アルプスや富士山を臨む高台でフィナーレを迎えます。

朝、ゲストとサポーターが協力して目玉焼きを焼きました。
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16個の目玉焼き、ハムとスープ、長野のリンゴと富士見町のバゲットを朝食にしました。
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富士見町のバゲットにこだわりたくて、キャトルセゾンさんの石窯で焼いたバゲットを持ってきました。このパン、ロシアの皆さんに好評で、片付けが終わった後も、「あのパン、もっと食べたい」と女の子がおねだりに来てくれました。
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日本とは思えないショットです。カラマツなど、ロシアを思い出す雰囲気です、と感想を聞かせてくれました。
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400年まえに廃村となった場所。でも荒れ果てることなく、地元の方に守られてきた、ひっそりと神がいる場所。その地に行って、ロシアの皆さんは、何を感じたでしょうか。
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決して距離は長くありませんが、紅葉の中をみなでハイキングしました。100キロ、1000キロと続くロングトレイルのハイキングも、まず自然の中を歩いてみたい、という気持ちと、最初の一歩から始まります。みなさんが、もっと八ヶ岳を歩いてみたいと思ってくれたらな、こんな嬉しいことはありません。
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せっかくなので、八ヶ岳の山頂に向かう登山道に入り、少し遊んで見ました。獣の踏み跡の急斜面、ルートを見つけるミッションで、今日も子供達には、プチ冒険でワクワクしてもらいます。
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そして色づいた八ヶ岳連峰の南端、編笠山を見上げてゴールです。
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ロシアの皆さんが、富士見町やここに住む人たちに親しみを持ってくれたなら、とても嬉しいことです。
どの写真にも、皆さんの笑顔や穏やかな気持ちを感じます。
ぜひ、母国のお友達やご家族とともに、何度でも富士見町を訪れてください。お待ちしています!

そして、トレイルサポーター役を買って出て頂いた富士見町の皆さん、本当にお疲れさまでした!
ありがとうございます。

雪が積もったら、今年度のプロジェクトとして最後のイベントになりますが、小さなスノーハイキングを行う予定です。またお力を貸してください!
お願いします。

<< 最後に ・・・・ 八ヶ岳におけるロングトレイルへの思い >>

登山とは区別し、”地元の自然や文化を「歩く」旅を通じて、外国の方、特に欧米の方に地元の魅力を感じてもらいたい”と考えて来ました。一方で海外とは地形も、土地の所有や利用の権利も違うから、トレイル・ハイキングにはむかない、とも言われます。その通りです。実際に、「自然享受権」を行使して北欧のラップランドを歩いてきただけに、人々の暮らしがある八ヶ岳山麓で、海外のように、自然の中を長く歩き通すことの難しさは、よくわかっています。

その上で、海外の方にも魅力が伝わるハイキングとは、どんなものだろうか。それを考え、検証のためにトライするのが、Yatsugatake Fujimi Trail(YFT)プロジェクトです。
テントや食料を背負い、歩いて移動しながらテントを張って翌日の旅に備える。その積み重ねの中には、エンジェルと呼ばれる地元の方の支援が欠かせません。今回富士見町で小さくトライアルをした旅の環境が、八ヶ岳の西麓の自然に沿って霧ヶ峰へと伸び、海外の方が八ヶ岳の自然や地元とのコミュニケーションを楽しめるといいな、と思います。

実際は、来年度も欧州の方向けにツアーができるなら、歩く距離をとり、また日本ならではの山の魅力も感じてもらえるように、富士見町の里地里山を離れ、一般登山道や山小屋のテント場を使わせてもらうことを視野に入れる必要があるかもしれません。
それでも、八ヶ岳西麓の自然を富士見町から霧ヶ峰へとを、テントを張りながら歩き通す旅の道、「八ヶ岳西麓トレイル(Yatsugatake Western Trail)」へと繋がって欲しいという旗は、おろしたくないな、と思っています。
「そういう地域の使い方なら、うちの地域でも協力するから、いい自然の中を歩いてみなよ」。
いつか、そう言ってもらえるように、この取り組みを続けられるとよいな、と思います。

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「山のたまてばこ」について

自然の中で過ごすのは、とても気持ち良いですよね。その楽しさから得られる気づきを子ども達と分かち合いたい、その思いから、「自然科学塾 山のたまてばこ」を主催しています。「山たま」は、自然のつながりの中にある不思議を、体験学習を通じて感じ、気づき、考えようとするプロセスを支援する場です。 企業の皆様には、「サミット・コンサルティング」から、登山を通じたチームビルディングをご支援しています。

プロフィール

も~り~

Author:も~り~
公益社団法人 日本山岳ガイド協会認定 登山ガイド(ステージ2)。

長野県諏訪郡富士見町を拠点に、主に南・北八ヶ岳、北アルプスでガイド活動を展開中。スウェーデンのクングスレーデンを歩いて以来、ロングトレイル・トレッキングの楽しみ方を、積極的にご紹介しています。

経営コンサルタントの経験を持つガイドとして、企業の支援にも力を入れています。

自然体験活動分野では、清里KEEP協会のインタープリターズ・キャンプ修了。子供たちが自然に親しむお手伝いも大切にしています。

山で出会ったこと、身の回りの小さな自然や子供たちの様子を、つづって行きます。

スウェーデン社会研究所 会員
公認会計士
経営学修士 (MBA)

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