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2017-08

【Updated】鶏冠山・甲武信ケ岳方面山行 (二日目) - 2010.12.04 Sat

【2010年11月30日、二日目】

一日目の山行は、こちら

午前6時、意を決定してシュラフから抜け出すと、結露した滴が凍って、そこら中におちてました。
マイナス15度まで冷えた夜。氷の中に寝ていたようなものですね。
PB300074.jpg

こんな感じで寝てました。奥の黄色のツエルトが庭野さん、オレンジがぼく。
(テントは、他の登山客の方です)
PB300076.jpg

暖かい食事をとって、午前7時45分に甲武信小屋を出発。
すごくいい天気です!
PB300078.jpg

甲武信ケ岳の山頂 2475Mにて。
おおっ、富士山が絶景だ!
Fuji_kobushi.jpg

後ろで庭野さんが、「写真撮ってる暇、ないよ。」あ・・、すいません。
一枚、八ヶ岳だけでも・・・。
硫黄岳あたり、白いですね。
PB300081.jpg

真面目な話、今日の行程は、コースタイムで行くと12時間は要するコースです。
この時点で、午前8時ですから、まともに12時間かかると午後8時。
後半は、不明瞭なルートが続くので、日の入りの午後4時前までには、下山しておきたいところです。

行くか行かないかは、ガイド役のぼくに託されました。
地図で地形を見た上で、国師ケ岳まで、5時間のコースタイムの半分強程度を目途に進むことにしました。
途中でコースタイムを切れないようなら、引き返すよ。という庭野さんの指摘も、その通りです。

雪色の国師ケ岳に向かう稜線を見る庭野さん。「時間通り、間に合うの?」
この時点では、「頑張ります!」とぼく。
PB300084.jpg

国師ケ岳の手前まで、ほんとうに快調でした。
登りもありますが、フラットな道も続くので、脚の筋肉もバランス良く使いながらコースタイムの半分くらいで進みました。
PB300054.jpg
(気持ち良い雪山トレッキングです!庭野さん撮影)

が・・・、国師ケ岳手間のピークに登る急登りあたりから15~20センチの積雪。昨日までの疲れ、ザックの重み、(アイゼン無の)登山靴で雪山を登る技術の不安定さから、疲労が一気に溜まり、等高線のつまり具合以上に、スピードがガクンと落ちました。このままでは、コースタイムの半分程度で歩き切ることは難しいと認めざるをえませんでした。

国師ケ岳の手間の分岐で正午。正規の課題ルートを辿る時間は無くなりました。
軽く昼食を取り、天狗尾根を使ってエスケープすることになりました。

といっても、この天狗尾根も、雪がついた岩場と石楠花の急下降のコースで、なかなか大変です。
tengu_one.jpg

ここは、庭野さんが先頭でルートを見つけ、先を急ぎました。
石楠花のヤブコギは、ほんと疲れます。
枝が頭や喉に刺さりそうになり、かなり痛かったこともありました。
PB300091.jpg

振り返るとこんな岩場を降りて来ました。
PB300093.jpg

途中で、天を突く剣が奉納されていました。
PB300092.jpg

天狗尾根を降りたと思ったら、実は、ここからが核心。
西沢に向かう林道を、延々と下ります。5~6キロあるでしょうか。
PB300097.jpg
(庭野さん、結構、ウンザリ気味でしょうか)

そして。最後の核心。
三塩軌道というトロッコの軌道跡です。

PB300105.jpg

登山道マップでは、「森林軌道跡通行注意」とか「一般登山者の通行は危険」と書かれています。
まあ、行ってみましょう、ということで。

この軌道、塩山から三富村をつないで、昭和8年から昭和43年まで使われたようです。ということは、廃線となってから、すでに40年経過しているわけですから、路線は何箇所も崩落していました。線路の崩壊地点を通過する時、空中に浮かんだ線路や丸太の残骸に脚をかけることがありましたが、いつまで人の重みに耐えられるのかな・・・と、不安が頭をよぎります。

このルート、ぼくたちのようなエスケープルートとして使う以外にも、廃線マニアの方やハイグレードなハイキング志向の方が、今でも歩かれるようです。
今回は、道なき岩場を行く山岳ガイドさんと一緒だったので、なんとか通過しましたが、一般の方には、あまりお薦めしたくないルートだと思えました。

PB300061.jpg
(写真右、線路が崩壊しているので迂回して沢を渡ります。どこが安全なルートか。これを見つけることが難しいです。場所によって、これより崩壊が激しい箇所もあります。庭野さん撮影)


落石でうまりかけたトンネル。ここで落石に合うかどうかも、運次第。
急いで通り抜けます。しかし、こんなところにトンネルを掘るなんて、すごいです。
PB300114.jpg

昭和初期の頃から、繭、炭、薪の他、鶏冠山から採掘された硅石の運搬に使われたこの軌跡は、大雨などで崩れるたび、落石がある度に何度も補修されてきたに違いありません。生活をかけたこの軌跡を、必死で守ってこられたのでしょう。
途中、プレハブの小屋の前に、古いミカンの缶詰の空き缶が散乱していました。奥秩父の歴史を思いました。

なんとか、この軌跡跡を歩き切ると、当初下山してくる予定だった登山道と出会いました。
PB300115.jpg

最後は、鹿の鳴き声が響きわたる日が暮れた山合いの西沢渓谷をたどり、バス停下の駐車場についた時には、まっ暗になっていました。
PB300120.jpg
(西沢渓谷 七つ釜五段の滝。12月1日から凍結防止のため、ルートが閉鎖されます。もう、人の気配の無いひっそりとした山の様相です)

ルートファインディング、読図、そして体力アップ等、向上すべき課題は沢山ありますが、今回、実地トレーニングで、解決の方向性を学びました。
パワーアップして、ぜひ、またこの課題ルートにチャレンジし、ガイド・レベルのクオリティで完走したいです!

ありがとうございました! また、よろしくお願いします!

山岳ガイド 庭野正和さんのブログ記事(11/29,30)は、こちら

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「山のたまてばこ」について

自然の中で過ごすのは、とても気持ち良いですよね。その楽しさから得られる気づきを子ども達と分かち合いたい、その思いから、「自然科学塾 山のたまてばこ」を主催しています。「山たま」は、自然のつながりの中にある不思議を、体験学習を通じて感じ、気づき、考えようとするプロセスを支援する場です。 企業の皆様には、「サミット・コンサルティング」から、登山を通じたチームビルディングをご支援しています。

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も~り~

Author:も~り~
公益社団法人 日本山岳ガイド協会認定 登山ガイド(ステージ2)。

長野県諏訪郡富士見町を拠点に、主に南・北八ヶ岳、北アルプスでガイド活動を展開中。スウェーデンのクングスレーデンを歩いて以来、ロングトレイル・トレッキングの楽しみ方を、積極的にご紹介しています。

経営コンサルタントの経験を持つガイドとして、企業の支援にも力を入れています。

自然体験活動分野では、清里KEEP協会のインタープリターズ・キャンプ修了。子供たちが自然に親しむお手伝いも大切にしています。

山で出会ったこと、身の回りの小さな自然や子供たちの様子を、つづって行きます。

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