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2017-02

子供たちの笑顔の本質 - 2017.02.22 Wed

報道して頂くなら、本質的な理解をもって行うこと。それは大切なことではないでしょうか。
先週のYFTスノーハイキングで、冬の富士見の森で、雪を抱えてにこやかな子供たち。その子供達を、そっと見守るお母さんたち。

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本日、ローカル新聞の長野日報の富士見紹介のコーナーに、このツアーの記事が掲載されたそうです。
今回、私にはインタビューの依頼も、記事内容の事前確認依頼もなく、とても残念なことに、富士見町在住の方から、東京にいる私にお知らせ頂いた記事の内容は、ツアーの意図も、募集ルートも、集まってくださった方も事実と異なるものでした。
その記事の要旨は、「インターネットを通じて募集した在日の海外旅行会社の社員家族を、富士見町の林での雪遊び、まゆ玉を焼くどんどに招待したところ好評だった。ツアーの商業化に手応えを感じている」というもの。

写真は、富士見町の方、町外の方。住んでいる場所も国籍も違う参加者たちが、ともに紡ぎ出す時間の様子。町外からのほとんどの方が、夏、秋のツアーにお誘いし取組に共感して頂いたのですが、予定が合わず参加が叶わなかった方達。なかには嬉しいことに、私の登山ツアーのゲストで、お子さんを連れて来てくださった方もいらっしゃいます。
お母さん方からは、帰宅してからも、子供さんがまた行きたいと、何度も何度もお話していると感想を頂きました。とても素敵ですね。うれしいです。

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どうしたら、こんな笑顔を生むことができるか、一年間考え抜いてきましたが、そのメカニズムは、とてもデリケートです。
ツアーの場として使った心地よい自然、紹介した伝統行事は魅力的ですが、他の地域でも同じようなものがあるでしょうから、すぐに真似することができます。
ただ、それらを使いながら、「人と人との繋がり」を良い化学反応として起こせるならば、形がなく、他の地域には真似が難しい「笑顔を生む」資源となる。経営学では代表的な理論の応用です。
ただ私自身、YFTというラボ(研究室)レベルでは成功しましたが、その再現可能性はまだまだ不安定だ、と思っています。

富士見町の新たな観光のモデルとなるようにと、取り組んできたプロジェクトですから、その成果を、4月以降の新年度に商業ツアー化して頂くことに問題はありません。ただ今回、子供たちの笑顔の本質が理解されていないと思う、残念なことは、2つあります。
まず、「人が紡ぎ出す『ソフト』の大切な価値」について理解が及んでいないことです。

YFTという取組みを見て「箱物は作れないし、壮大な自然もないと思っていたが、手付かずの林やそこに積もる雪という ありきたりものが、観光のインフラ資源になると気づいた」というだけの理解では、少なくとも地元の観光の新しい形に発展させるには、不十分だと思います。
私は、御柱の小宮祭、集落のどんどに参加させて頂いて、その行事を担う富士見町の住民の皆さんにとても魅力を感じています。YFTの取組には、富士見町の方達の参加がとても大切で必須の要素です。突き詰めて言えば、「人の魅力」は、とても大切な観光資源になりえると思います。

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本当のどんど。集落ごとに、この大きな火を扱う技術が伝承されています。この火で焼いたまゆ玉を食べて、一年間の無病息災を祈ります。
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次に、ツアーに集まってくれた方達は、海外の旅行代理店ではなく、またインターネットで募集したのでもなく、私の趣旨に共感し、きっと素敵な時間に違いないと「信頼」してくれたファミリーたちです。自ら交通費や宿泊費を負担して、休日を使って来てくださいました。決して、「旅行代理店向け紹介ツアー」の新聞記事を仕立てる人数集めのためでも、インターネット集客の可能性を記事に入れ込むために、皆さんに来て頂いたのではありません。
どこで、どうすれば、こういう記事内容になるのか、イベントを企画・運営した本人の私には、理解できません。「信頼」がないところに、本当に理解をしてくれる人は集まらないと思います。

皆さんと過ごした時間が、このような本質ではない内容で世に紹介されてしまいました。私を信頼して、富士見の自然に来て、素敵な時間を紡いでくださったご家族、とくに子供たちに申し訳なく思います。
もし、この新聞記事をどこかで見ても、「誰の足跡も追わない。自分だけの足跡をつけるんだよ!」と、雪の上を一緒に走ったもーりーの気持ちではないことを、理解して頂けると有り難いです。

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「山のたまてばこ」について

自然の中で過ごすのは、とても気持ち良いですよね。その楽しさから得られる気づきを子ども達と分かち合いたい、その思いから、「自然科学塾 山のたまてばこ」を主催しています。「山たま」は、自然のつながりの中にある不思議を、体験学習を通じて感じ、気づき、考えようとするプロセスを支援する場です。 企業の皆様には、「サミット・コンサルティング」から、登山を通じたチームビルディングをご支援しています。

プロフィール

も~り~

Author:も~り~
公益社団法人 日本山岳ガイド協会認定 登山ガイド(ステージ2)。

長野県諏訪郡富士見町を拠点に、主に南・北八ヶ岳、北アルプスでガイド活動を展開中。スウェーデンのクングスレーデンを歩いて以来、ロングトレイル・トレッキングの楽しみ方を、積極的にご紹介しています。

経営コンサルタントの経験を持つガイドとして、企業の支援にも力を入れています。

自然体験活動分野では、清里KEEP協会のインタープリターズ・キャンプ修了。子供たちが自然に親しむお手伝いも大切にしています。

山で出会ったこと、身の回りの小さな自然や子供たちの様子を、つづって行きます。

スウェーデン社会研究所 会員
公認会計士
経営学修士 (MBA)

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